ただ貴方だけを愛してる。



いつもドラマのワンフレーズを憧れていた。



そんな16歳の初夏……



「…これからよろしくお願いします!」



数多く、あたしを見る先輩達に頭を下げて挨拶する。



ここは地元で有名なカフェ店。



何でこんな所に居てるかと言うと…



高校2年生になったあたしは、小遣いの収入に困っていた。



友達に相談するとバイトでお金が稼げると聞いて…



と言っても、決してアルバイトが収入ゼロとは思っていないけれど…



初めてのバイトって不安と緊張で負けちゃうよね??



だからすんごく迷って迷って、結局面接受けたら受かっちゃった。



「確か16歳だよね?若いね~」



向かいにいた男の人は、あたしに笑顔を向けた。



「はいっ…バイト初めてなんです」



緊張で潰れてしまいそうな心臓を押さえて、口を開く。