理想の結婚【2】

そして俺は駅へと向かった。


「この街とも当分・・・」


「郁人!! 転勤なんだって?」


俺に話しかけてきたのは、
近所の八百屋のおばあちゃん。


「うん。」


「そうかぁ~寂しくなるね・・・」


「うん・・・ けど、
また何年後かに帰ってくるから。」


「そうかぁ!! 楽しみにしてるよ。」


「うん。 ありがとう!!
お世話になりました!!」


「必ず帰っておいでよぉ~」


そう言って、見えなくなるまで手を振ってくれた。