理想の結婚【2】

「俺こそごめんな・・・」


「なんで? なんで郁人が謝るの?」


「俺がもっと早く切り出していれば、
ここまで深く付き合う前に・・・」


「それは違うよ・・・
私が・・・ 私は・・・」


果穂はまた俯いた。



「果穂、俺は別に果穂を責めるつもりとか、
そんなのは全然ない。

結婚は一生ものだし、
簡単には決められない。

長い人生が待ってるんだ。
自分の理想があって当たり前なんだ。

少しでも理想近づけないと、
一生なんてやってられない。」


「郁人・・・」