朋弥さんの切な気に揺れた声に、

「そんな…透弥さんは透弥さん。私は他の人達とは違うから」

抱き付こうとする彼女の両肩を、押して…

「ありがとう…でも今日はゴメン一人になりてぇ…」

それを受けて雅美さんは小さく頷くと、透弥さんをおもいっきり睨み付けて走り去った。

その背中を見えなくなるまで見つめていた朋弥さんは、

「ところで、晶ちゃん。
透弥ってどうなの?」

いつものふわふわと掴み所がない話し方に戻り、笑顔で顔を近付けてきた。

ちっ近い…。

っていうかさっきまでのシリアスな朋弥さんは?

空元気なのかな?

朋弥さんを上目使いで見つめる。

「うっわ、めっちゃ漫られるし、俺もしかして誘惑されてる?」

ポケットに収まっていた手が私の腰に回りかけるが、

「誘ってないから」

透弥さんの腕がそれより早く伸び背中に避難させた。

朋弥さんは気にする様子もなく、

「で、晶ちゃん感想は?
エッチテクも教えて欲しいんなら俺は大歓迎だからね?」

私の鼓動が一つ大きく波打つ。

「赤くなって可愛い。晶ちゃん、ここ痕残ってるし」

自分の胸元を指先で叩いた。

同じ様に手を当てた処は透弥さんの唇のあった場所で、

意味も分からぬまま顔が熱り出す