ナナが指差したのは、紫色の十字架のピアス



確かに、俺好み



「…ね?どう?」



「欲しいけど、金ねぇし」



するとナナはシュンと落ち込む



「ナナ、女のピアス…見てきな?」



「うん!」



綺麗にディスプレイされたピアスに目を光らせるナナ



ナナが走って持ってきたのは、ピンク、赤、青、緑、紫、黄色のキノコ型のピアス



「どれが、一番に可愛い?」



「キノコ好きだな?」



「可愛いでしょ?」



「怪しい…」



ナナは結局キノコとか、イモムシとか…変な形のピアスばかり俺に見せた



好みが異常だ…



ピアス屋を出て、ナナを家まで送った



いつも家に帰りたくないと思う



匠の家にほぼ泊まってる



結局俺は、寂しいんだ



1人が………





+++++++++++++++++++




ブーブー



「?」



着信:ヒナタさん



私はすぐに電話に出た



「もしもし?」



『ナナちゃん♪久し振りぃ!』



「はい、お久しぶりです」



『ナナちゃん、庵の誕生日知ってる?』



誕生日?



……彼女なのに、知らない!!



「わかんないです…」



『やっぱり?教えて上げる♪』



「本当ですか!!?ありがとうございます♪」



『一週間後だよ☆』



一週間後って………



近い!!!!



どうしよぅ!



『じゃ、頑張ってね☆』



ブチ



……



とりあえず、ケーキを作って……プレゼントは??



………あ!!


今日のピアス!!!



こうして、ナナの企みが始まったのです☆






+++庵♪さいど+++



次の日



ナナが放課後用事だとかで、ナナの友達の女(朱里)と帰ってしまった



「暇…」