「零【レイ】!
起きなさい!!」


「もう起きてるよ、母さん。」


「あら!
起きてたのね。
全く、あの人ったらまだ寝てるのよ。
夜は大して忙しいわけでもないのに。」


この大門寺家に代々伝わる超能力は、たとえ嫁いできた母さんにも知らせられない


この家系だけの秘密なのだ


「母さん。」


「ん?」


「大丈夫だよ、僕は!」

そう言って僕はニッコリ笑った


あんな怖い仕事するもんか


それに、誤って力を制御できなかったりしたら大変だ


なにより、母さんを心配させたくない