「碧」


瞬は、私の名前を呼びながら、腕枕していない手で頭を優しく撫でた。


ホッとする。


さっきまでの嫌な考えがなくなるみたい。


「碧、聞いて。」


瞬は、急に真剣な声に変わった。


「な、なに?」


そんな瞬に戸惑ってしまう。


「俺、もう碧なしじゃ生きてけないから。ずっと一緒にいてくれ。碧が俺の最後の人になって。」


プロポーズ?


そう思ってしまう。


「じゃあ、瞬は、私の最初で最後の人ね。」


瞬は、私をきつく抱きしめた。