歩み ~幸せの道を探して~

やっと吐き気がおさまって学校へ行けるようになった。

教室に入ると・・・。

「うわ!来たよ!」

「なんで来ちゃったのかな~。」

「あれ?死んだんじゃなかったの?」

キャハハハハ・・・。

(やっぱり・・・。)

「彩希!大丈夫なの?」

「あ!莉子、心配かけてごめんね。もう、大丈夫。」

「そっか、良かった!」

チャイムが鳴った。

授業が始まる。

・・・・・。

まったく分からなかった。

私だったら、2ヶ月の分は取り戻せると思った。

でも無理だった。

分からないことがあっても、勇気のない私には聞くことも出来ない。

莉子にだって・・・。

「彩希ー!勉強わかんないとこなかった?」

「うん・・・。大丈夫・・・。」

「そっか。すごいねー彩希は。2か月分でも取り戻せて。」

「そんなことないよ・・・。」

本当のことが言えなかった・・・。

莉子は何でも言える存在のはずなのに・・・。