やっと、一時間目の数学が終わる。






「セーフだったね!ハラハラしちゃった」






チャイムが、鳴り終わったと同時に
前の席の大人しそうで、落ち着いた
女の子が、しゃべりかけてきた。





くるんと緩いカール。
大きな茶色の瞳。…可愛い子!




「あっ…あはは…はは」



恥ずかしい!!ばれなくて、よかったけど。



「私、白鳥美羽(しらとりみう)。よろしくね♪」

「あッッ★あたしは、相内椿姫。こちらこそ♪」





この子とは、気が合いそう~!
なんか、今日ついてる!!



「でも、よかったね!」





美羽が、ニコニコして言う。




「え…?」

「助けてくれた子だよ♪確かー…」



その助けてくれた子の方向に
視線をやる美羽。




「佐藤藍(さとうらん)くんだよ!」





周りには、女の子がいっぱい。



キラキラした眩しい笑顔。