あたしの好きな人―隣の席の“アイツ”。



 アイツの好きな人―隣のクラスの“あの子”。



 それが分かった時。あの子はあたしのライバルになった。



 あの子のライバルもあたし。



 でも、あの子の好きな人はアイツじゃない。



 あの子の好きな人は――――。















     “ヤツ”だった。