「じゃあ… わかり…ました」 あたしは恐る恐る返事をする。 「よろしい」 黒沢くんは納得したように、満足気にうん、とうなずいた。 「じゃあ、もうこれはいらないな」 そういうと、黒沢くんは骨折した腕のギプスを取った。 「えっ…!? 腕、骨折してたんじゃ…」 あたしは驚きを隠せないでいると、黒沢くんはサラッと 「嘘だから」 ウソ――――――――ん。 私、吸血鬼にはめられました。