「お前だってビビられてんじゃねーかよ」
黒沢くんはコウモリを茶化す。
「いえ、私に対しては小さく悲鳴を上げて後退るだけ。
シュウ様に対してはかなりの大きな悲鳴を上げてました」
しゃべるコウモリは、なんだか訳のわからないことを言っている。
「なので、私はシュウ様より怖がられていない」
ふふん、と得意気にコウモリは言う。
「ったく…俺からしてみたら
しゃべるコウモリの方が不気味だと思うけどな。
お前もそう思うだろ?」
急にあたしに話を振られて、ビックリして何も言えない。
あたしからしたら、
二人とも同じくらい不気味だと思ったのは言わないでおこう。