男たちの視線が全て声のしたほうに移動する
あたしも視線を向けるけど、暗くて顔がよくわからない
でも、徐々に近づいてくる足音が聞こえる
外灯の明かりにより近づいてくる人の顔が見えて…
"彼"だ!!
でも、ダメだよ。
男たちは4人、1人でなんて無理だよ。
「あ?邪魔してんじゃねー……」
ほら、この人すっごく怒ってるよ。
このまま喧嘩になったらどうしよう…
でも、あたしの腕を掴んでいた男が途中で言葉を止めた
腕を掴んでいる男の顔を見上げると、"彼"の顔を見て心底驚いている。
それに少しづつだけど、男の顔色が変わっていく
……?
どうしたんだろ?
次の瞬間
『お疲れ様です!』
周りに居た男たちが頭を下げながら叫んだ。

