「勝手にいちゃついてんじぇねーよ」


みー君の後ろから聞こえてきた声

一瞬にしてみー君の顔が不機嫌になった。


「あ?」


声のした方へ振り向いたみー君に続いてあたしも見ようとしたら…


みー君に肩を抱かれグイッと引っ張られ、みー君の胸の中に納められてしまった。



ドクン、ドクン、ドクンッって微かに聞こえるみー君の心臓の音。
あたしのぷにぷにの体と違って鍛え上げられていると思われる堅い胸板。
さらに、みー君のぬくもりが体に伝わってくる。


なんでだろ?
すごく心臓がドキドキしてる…
このままだと心臓の動きすぎで心臓が壊れちゃうかもしれない



だめ!!
それは困る。


必死にもがいてここから抜け出そうとしていると



「初美」



顔を上げるとさっきより不機嫌になったみー君の顔があり


「な、なに?」



何も言わずに見つめてくるだけのみー君にすごく不安になる。
というより、ちょっと怖い…かも…




「怖がられてんぞ?」


いつの間にかみー君の直ぐ後ろに立っていた人の
この楽しそうな声でみー君の顔がさらに不機嫌になり


「おっ、魔王降臨か?」


なんてことをさらに楽しそうな声で言うから不機嫌MAXになり…



「ま…まおぅ…?」


みー君の顔を見て思わず呟いてしまった。