「………」
エスパーじゃん。
あたしの心の中読んだんでしょ?
「……ッ」
"彼"が必死で笑いを堪えてるのがわかる。
だって、肩が震えてるから。
「なにが可笑しいの?意味わかんない。さっきも言ってたけどあたしのどこが面白いわけ?」
"彼"は笑いが堪えられないのか声を上げて笑ってる。
笑われてる意味がわかんない。
面白いって言われる意味がわかんない。
意味がわかんないことで笑われてることが頭にくるけど、それよりも自分が変な事をしたんじゃないかって恥ずかしさのほうが大きい。
笑ってる"彼"を睨んでからあたしは公園の出口に向かって歩き出した。
出来ればこの場から立ち去りたいからー…
「おい」
その声に体がビクッってなった。
今まで笑ってたはずなのに、そんなことがなかったかのような低い威圧的な声。
でも『おい』って、誰を呼んでるかわかんないじゃん。
あたしじゃない、あたしじゃない…って自分に言い聞かせながら出口に向かった。
その間にも何回か「おい」って呼ばれたけど無視!!
もう目の前が出口ー…ってところで
「いい加減にしろよ。無視するなんて…いい度胸だな。」
って言葉と同時に捕まった。

