「そういえば浩人くん
ここら辺には友達いないの?」
「うん。俺全然ちがうとこに住んでたから。」
「そうなんだ。
てかことはここも初めて来たの?」
「うん。まぁね。」
「じゃあ、私がこの街案内するよ!
テレビみるよりはマシでしょ。」
「え?いいの?」
少し困った口調で言う。
「うん。」
というわけで
外に出ると
相変わらず蒸し暑かった。
セミの鳴き声もすごいし。
「じゃあ、ひとまず
家から近いとこから紹介する。」
「うん。」
浩人くんがあたしについて歩く。
「ここがねー。商店街。
家に近いからよくここら辺で買い物するよー。」
「へぇ。」
そんな、様子をみた
商店街のおじさんが
未央に声をかける。
「おや!未央ちゃんじゃないか!!」
「おじさん!こんにちは。」
「こんにちは。今日も元気だね。」
「いやァ~、まぁ。」
おじさんが浩人くんを
チラッと見て
小声で言った。
