「そいやさ、
この前のお礼に
なんかおごるよ。」

何かを思い出したかのように
浩人くんが言う。

出た…!
これって、
あれじゃん、あれ…。

思わず

「は?」

と言ったけど
あきらかに
耳まで顔が真っ赤だった。

「あれぇ?
意外に未央照れてんの?」

下から
浩人くんが私の顔を
覗き込む。
にやけた顔で…。

……。
騙されるなぁー、私!!

「ち、違うから!
勘違いしないでよ!
誰が行くもんですか。」

そっぽを向く。

「そんなぁー。
今度の月曜日来てくれたら
もう、鬱陶しく
つきまとわないから。
ね?」

う…。
過去通りなら
ここでOKだけど、
そうしたら…。


いやーーーーー!
あ、あたしには
建司がいるんだから。

あっ
そだ!
早く帰ってしまえばいいじゃん!


「そ、その
えと…、すぐに
帰るならいいよ。」

「えー、
せっかくだから
どっかであそぼーよ。」

なんで
そーなるのよぉ。