…っていうか…

「なんで私一人で見回りしなきゃいけないわけ?」

後ろで鍵を閉めている奏斗に聞く。

「え。やっぱり夜の学校怖い?」

「違うっ!!!質問の答えになってないっ//!!!」

ホントは違わないんだけど…

どうしても素直になれない私…

「怖くないんだからいいじゃん。」

それだけ言って歩き始める奏斗。

その後を追う私。


っていうかこのままじゃ私一人で見回り決定!?

絶対無理だし!!!

どうにかして奏斗だけでも一緒に行ってもらわなきゃ…

でもどうやって――…


「あ、そう言えば渚って方向音痴だっけ?

迷子になるなよ。」


……コレだぁ!!!!


「そ、そうなの!!
私、方向音痴だし、たぶん迷うから奏斗一緒に見回りしてよ!!!!」

「…………」


本当は方向音痴なんて認めたくないけど、学校一人で見回りする事考えたら大丈夫!(意味不明。)

「何で俺が見回りしなきゃいけないんだよ。

めんどくさい。」


…ぢゃあ何で見回りするなんて言い出したのっ!!??

そう言ってまた歩き出した奏斗。

コイツ…




……こうなったら泣きついてでも―――…!!!!



少し先を歩いている奏斗のブレザーの裾を引っ張る。


「?」

「奏斗…一緒に見回り…して…?」