お嬢様は元ヤンキー!?





「渚?何でここに?
男達はどうしたの?」

「男達…は…
今頃寝てるかもしれないね♪」


あ。
コイツ絶対男殴ったな。


「――…なんだ。渚の方も失敗?
まぁ、多少はヤられちゃったみたいだけど♪?」


長谷部はクスクス笑いながら渚に言う。


「…そんなことどうでもいいのよ。

真綾…。なんであんな事させたの?
なんで私を恨んでるの?」

「それは…「渚を恨んでるんじゃない。恨んでいるのは緒方財閥だろ?」

「……奏斗?」

「悪いけど、調べさせてもらってるから。お前の事。」

「………。
なんだ。知ってたの?

…そのとおり。私は緒方財閥を恨んでいるわ。」

「……なんで?」

「……私の家はね、小さな子会社なの。
私が小学生の頃は従業員もそこそこ居て、毎日会社は笑顔が溢れてた。

――…でも、その笑顔は消えてしまった。

…買収されたのよ。
緒方財閥に。」

「………。」

「社長だった父は職を失い、私達家族のために毎日いろんな会社に行って頭を下げ続けた。

――…そして、いつものように笑顔で家を出ていって、私も学校に行こうとしていた。

――…そんな時だったわ。

―――…っ。
父の…死亡を知らせる電話がかかってきたのは…!!!」