お嬢様は元ヤンキー!?





――…嘘…


「――…真…綾…?」

私が見た光景は…

真綾と奏斗が…






―――…キスしてた…


「え…、渚…?」

「―――…っ!!!」

「渚っ!!!待って!!!!」


いてもたってもいられなくなって、夢中で走った。





――――――――――――
―――――――――――


「…ハァハァ…ハァ――…」

どれぐらい走っただろう――…?


「―――…っ」

眼を閉じれば真綾と奏斗がキスしてる場面ばかりが浮かぶ…


――…真綾が告白したの?

――…付き合うことになった?

――…真綾が自分からしたの?

――…それとも奏斗からしたの?


頭が混乱し過ぎて悪い事ばかり考えてしまう。


「――…っ…
奏…っ斗……」


悲しい事を考えたらどうして涙が出てくるんだろう。


「――…渚?」

「真綾――…」


振り返ったら真綾がいた。
多分追い掛けてきてくれたんだろうな…


「えっ!?なんで泣いてるの!?
え~っと、とりあえず、ここ入って!!!」

「えっ!!?」


そう言って無理やり近かった教室に入れられた。

真綾の行動に驚き過ぎて涙も止まっていた。


「……図書室?」


こんなトコに図書室あったんだぁ…

ってそうじゃなくてっ!!!