お嬢様は元ヤンキー!?





「なんか疲れたかも…『―――ピリリリリリ』」

静かな部屋に携帯の機械音が響いた。


「………?
誰だろ?」


――着信――
|-妃ちゃん-|
――――――


妃ちゃん?
どしたんだろ?

―――――――ピッ


《あ、渚ちゃん?
もう、お風呂入った?》

「いや…まだ入ってないけど…?」

《よかった!!
友達にね、露天風呂行ってきた子がいて、すっごく綺麗だったんだって!!!

だから渚ちゃんと一緒に行きたいなぁと思って!!!》

「えーっ!!!!
行きたい行きたいっ!!!!」

《じゃあ決定ね♪
8時10分に1階のロビーね》

「わかったぁ~♪
じゃあまた後でね♪」


――――――ピッ


露天風呂かぁ…
久しぶりかも…♪


あ。
服持っていかないと…

自由行動の時は制服で、寝るときだけ普段着だから選ぶとき苦労した…ι


「あ…
奏斗に言わなきゃダメかな…?」

でもあれだけ覗かないって言ったしな…
いや、覗くわけじゃないんだけど。


んー…。
まぁいっか。