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俺が出てきたのは

穂波にあった神社だった



…無意識にここに降り立とうとしていたのだろうか




ザァァァァ



強い風が吹いて
満開の桜の花びらが舞い落ちていった



「…っ!」


息を呑んだ



俺の目の前に

桜色の羽の、天使がいたから…




まだ強く吹く風の音に混ざるように
足音を出来るだけ抑えながら
後ろを向いている穂波に気付かれないようにして近づいていく



ドクッ


ドクッ



一歩一歩が長くて

だけど、その距離は確実に縮まっていく