「傷モノになったらどうしてくれんのよ!」
女の子は大変なんだぞ!
お嫁にいけなくなるんだぞ!
ぎゃんぎゃん喚きながら言ったら
刹那は馬鹿にしたように鼻で笑った
『…そんくらいの傷すぐに治るし
それに…』
そこまで言ったら刹那は何か戸惑ったように次の言葉を口にした
『穂波は俺が貰うんだから関係ない』
グサッ
私はなんで
こんなにも簡単に
刹那の言葉に翻弄されてしまうのだろう…
《穂波》
日下部さんに呼ばれたときは心の中があったかくなった
刹那に呼ばれたときは
心だけじゃなくて、体中が熱くなった
そしてただの名前なのに
何故だか
涙が出そうになった



