『何でお前が俺に感謝すんの?
あれお前の彼女?』
多少からかうつもりで口にした
『彼女だったら良いんだけどね…
俺ギリギリ間に合わなかったから
あいつ助けられなかった』
だから感謝してる
と、そいつは続けた
こういうタイプはそんな事聞かれてもはぐらかすような奴が多い
だから、真面目な答えが返ってきたとき
正直驚いた
彼女じゃないのか~、複雑だな少年
まあ、俺が干渉することじゃないと思ってやめといた
『…じゃあ今あの子一人だと思うし行ってあげなよ
高感度UP間違いないから』
俺は助言してやったつもりだった
夜の街は女の子を一人で歩かせるなら物騒だ
『助けられなかった俺に行く資格は無い』
それだけ言うと
そいつは夜の闇に紛れて消えた
『去った』というより
『消えた』という表現の方があっている気がしたんだ



