『…穂波』 ズクン 低くて甘い囁きが鼓膜に響く 日下部さんの声は魔法みたい 名前を呼ばれるだけでこんなにも心の中があったかくなる それと同時に後ろに倒れる私の体 柔らかいソファに沈み込んでいく 上には日下部さん 部屋を照らしていた蛍光灯は日下部さんの体で隠れて見えなくなった おでこに ほおに くちびるに キスの雨が降ってくる 壊れ物を扱うように 愛しさが伝わってきて 胸がきゅんとする