「人間は嫌なことがあった後は髪を切るものなのか?」
俺の頭ではそうとしか考えられなかった
それが習慣なら話のつじつまが合う
『…う~ん
他の国はどうか分からないんだけど
日本では失恋したら髪を切るってのが古いけれどあるんだよね』
それをやろうとしてる私も古いんだけどさ
と、彼女は笑った
俺は彼女の前に鏡を出した後
ベッドに座っている彼女の後ろへと回った
「何で髪を切るんだ?」
鏡越しに彼女を見て作業を進めながら
俺は疑問を呟いた
『えっ!?…えーっと
…彼と一緒に過ごした期間を切り落とすため、なのかな?
もうそんな男忘れて新しい人生歩みましょ!…みたいな?』
新しい道を進むために
彼女は気に入っていたものと共に気持ちを洗い流すつもりらしい
「ふーん…女って変だな」
『なっ!…失礼な』
数分後
鏡に映る彼女は
栗色のショートボブで笑っていた



