…唇を離したとたん
俺は激しい後悔に襲われた
俺…
何、やってんだよ…
ムカつきに任せて
穂波の望まぬ契約なんか成立させて
それでも
どう頑張っても消すことなど出来ぬ深紅の華は
白い肌の上、思った以上に鮮やかに咲いていた
たぶん、穢れなど知らぬ少女にとって初めての
この妖美な華
って…俺結局、全然反省してねえじゃん
自分をフッと鼻で笑って
未だに背中に回して支えていた腕を離すと
穂波はふわっとベッドに倒れこんだ
俺の心の葛藤など知らず
すやすやと何も悩みがなさそうな顔で眠る少女
チッ…心の葛藤どころか
俺の存在さえこいつは知らないだろう
そう考えるとため息しか出てこなくて
パジャマのボタンを閉めながら見える首筋に罪悪感が募り
…穂波に布団をかけると
俺は部屋を飛び出し
深い闇の空へと飛び立っていった



