『とにかく、この辺は物騒だから近づかないほうがいいよ』 そう言いながらひらひらと手を振って去って行く誰かさん 「あ、ホントにありがとうございました!」 その誰かさんはもう振り向かなかったが 私の声は無駄にでかいのでお礼の言葉はちゃんと届いていただろう 何だか今日は散々だったな ふぅっとため息をついた時 「あ…」 目の前に見えたのは ひらひらと舞い降りる小さな物体 黒いアスファルトに吸い込まれるように消えていく 真っ白な結晶だった