きっと ずっと もっと。

赤くなった次は青。


目まぐるしく変化するあたしの顔色に、ついに吹き出したコーちゃんは自分の携帯を操作するとそれをあたしに渡した。


「友里が気にする事なんて何もないよ」

そう言って見せられたのは都市銀行のモバイルサイトで、そこに記載された残高は末尾にゼロばかりが並ぶ。

見たこともないその金額に、いち、じゅう、ひゃく……あたしの目は点になった。


同時に手渡された通帳、口座が開設された日付は三年前。
表紙に記載された口座名義は勿論、コーちゃんの名前。

従ってこの三年間、コーちゃんが稼いだものに違いない。


ショウビ関連の仕事はしていたとは聞いたけれど、正式に働くのは4月からな筈。


「コーちゃんて何者……?」