漸(ようや)く帰路に着いたのは、それから30分後。

もう誰も残っていないであろう学校を後にした、あたしの足取りは重い。


一方的に切られる形で終わった、あたしの想い。

伝えたかったのは、すきと言う言葉だけじゃなかった。

言葉拙(つたな)くても良かった。

――けれど、あたしの告白は、全てを告白する前に終わったんだ。


帰宅するまでの徒歩15分の道のりが、こんなにも遠く思えたのは初めてだった。


帰宅するのを嫌がるかの様に、中々前に進もうとしない足を叱責して無理やり動かす。


もう、全てが終わった。

躯の関係も、幼馴染みとしての繋がりさえも。


あたしとコーちゃんを繋ぐものは――何もない。