対して悪魔は、断られれば違う相手を探す。



そんなアッサリしたものだ。



悪魔は、自分がよければそれでいい。

相手のことなんか、いちいち気にしない性分なのだから。



特に第二級悪魔は、いつもそんな毎日を繰り返している。



第三級悪魔が不信感や不純、闘争、破壊などの悪魔がいるのならば



第二級は贅沢や欲望、怠惰の階級だ。



酒、金、食、女、男・・・



人間が持つ欲望が全て集まった階級なのだ。




ユハも例外ではなく、欲望のままに身をゆだねては色々やってきた。



今だってローズに会いに行きたいと切望している。



それでも、必死で我慢しているのは、これを抑制させるのに十分な理由が山程あるからだ。



自分は悪魔。

会いに行ったところで何になる─────



行ったところで恐がられ、拒絶され・・・・



そう。どうしても越えられない壁があるのだ。



あぁ・・・どうして俺は悪魔なんだ。



どうして彼女と同族でないんだ。



そんなことを最近、ふと考える。



だが、そんな自分をユハは笑った。



最近、どうかしているんじゃないかと思うくらいに人間らしくなってしまった。






でもどうせなら












本当に人間になりたい─────