「いやぁ、それはちょっと・・・」


「何でだ?俺がいいって言ってるんだから、いいだろ」


「でも・・・・・・」




何を躊躇っているのか、ユハには分からなかった。



「いいんだよ。これからはユハ、な!」


「はあ、分かりました」





若干、いや、大分強引に決められてしまったローズは苦笑いをするしかなかった。




「・・・あの」


「ん?」



黙々と作業をしているユハ。



だが・・・・・・



「ユハさん・・・洗濯物をたたんだ経験あるんですか?」

「いや。何でだ?」



だって・・・



たたまれた衣服は思わず吹き出してしまいそうな程、ヨレヨレにたたまれていた。



だが、そんなことはおかまいなしなユハはローズがクスクスと笑っている意味が分からなかった。



「何が可笑しい?俺が、何かしたか?」


「クスクス・・・な、何でもないんですよ。ただ・・・フフ」



手を止め、何を笑っているのか教えないローズに対しムスッとした顔を向けるユハ。




「カワイイ・・・」



あっ!



と思ったときには遅く、ユハはとんでもない顔をしていた。



「い、今・・・俺のことカワイイって言ったか?!」


「い、言ってない!言ってません!」


「あ、また敬語。やめろって言っただろ!」


「そんな急にやめられませんよ!」



いつの間にか痴話喧嘩のようになってしまった。