「コイツ・・・気に入らない」



その場にいたユハ以外の二人は動作を一時停止してしまった。



口をポカーンと開けて。




「な・・・な・・・ミス・ボードゥワン!彼は一体!!」



ワナワナと震え、信じられないと言うようにベルモンドはローズに問う。



「ご、ごめんなさい。もう、帰りますので!!」



ローズはユハの腕を掴むと走りだそうとした。



だが、そのローズの腕を掴んでベルモンドはユハからローズを引き離した。



「君はミス・ボー・・・いや、ローズの何なんだ?」



何であなたまで名前で呼ぶのよ。



突っ込みたくなるのを我慢した。



「アンタはボードゥワンて呼んでなよ。ローズを呼び捨てで呼んで良いのは俺だけだ」



え?



「はっ。全く君は知性も教養も無いんだな。」



睨み合って一向に譲らない。



ローズはユハが言った言葉にも驚いたが、今はこの場をおさめようと思い、ベルモンドに向かい出た。



「ミスター・ベルモンド。ユハさんはあなたとは違って学校を出ていないし・・・その本当に失礼しました。」



ローズはベルモンドに深々と頭を下げた。



こんなことは、したくなかったが、変な噂をたてられても困る。



それに、今なら彼は自分に好意を持っているようだから素直に謝れば許してくれるだろうと思ったのだ。