今彼が関心を持っているものは人間──────



今までは、自分の魔力を使い、気に入らない悪魔や物を殺し壊してきた。



そうすれば気分が良くなるし、他の悪魔へのみせしめにもなる。



だが、それも最近飽きてきたのだ。





いくら殺しても満たされない。


いくら壊しても満たされない。




気付けばMoonlakeに来ていたらしい



人間界を覗くのは初めてだ。


まぁ、あんな下等動物でも暇つぶしにはなるだろう。



そう思い、ユハは草原に腰をおろし、透き通った湖を静かに見つめた。



すると、一人の少女が映されたのだ。




そう、それが始まりだった。