ローズに愛されないと・・・・




そんなことを言われても、俺は人を愛したことも、愛されたこともない。



なのに、どうすればいいんだよ。



ユハは髪をぐちゃぐちゃとかき、苛立ちを紛らわした。




「ユハさん?」



トクン───────



ユハは胸の鼓動を感じてから、ゆっくり顔を上げた。



すると、目の前には不安な顔で自分の顔を覗くローズの顔があった。



「大丈夫ですか?」



顔色が悪い気がする。


まだ気分が悪いのかな?



ローズはさっきからユハを見ていて、ユハが何かで悩んでいるのかと心配になったのだ。




「いや、何でも・・・。もう準備は出来たのか?」


「あ、はい。どうぞ召し上がって下さい。」




一体今の胸の鼓動は何なんだ?


──────────・・・・

食事が終わると、再び寝室に籠もってしまったユハ。



そのユハのことをさっきから、ずっと気にしているローズ。



寝室に行こうか行かないか悩んで、もう20分が経つ。