昨日どれだけ考えただろう。


朝目覚めたら何を言おうか。


どんな風に接しようか。



でも、目を開けたらローズは
泣いていた・・・




どうして泣いているのか、
そんなことを考えることは
なかったが、彼女の泣いている
顔は見たくなかった。



なぜだろう・・・?


君の悲しい表情が、俺にも
伝染してくるようだ。



前は、こんなことなかったのに。





人間誰しも心を持てば、人の
痛みを感じることが出来る。



感じようとする人もいる。



ユハは心を持ったせいだとは全く気付かなかった。






「あの、立てますか?」


「あ・・・・・?」


「その、床で眠っていたなら、体が痛いはずですから。」



確かに痛い・・・・・。




「人の心配より、自分は?君は大丈夫なの?」


「え、はい。あたしはベッドで寝ましたし。あなたがいなければあたしはまだ外で寝てたかもしれませんが。」



ローズはクスッと笑った。


「フッ・・・そうだな。やっぱり君は笑った顔が一番だよ」



え・・・・?



今日初めて会った人なのに、なぜやっぱりというのか、ローズは疑問に思ったが



気にしないことにした。