ユハは、恐る恐るローズを抱き上げた。



思った以上に・・・・・・・


















「重い"・・・・・・・・・」




自分の体を支えるのも大変なものだから、いくら女とは言え、抱き抱えるのは一苦労なのだ。



俺・・・明日、体平気なのか?

それにしても、魔界の女のデブでもここまで重い女はいなかった。


なんで、人間はこんなに重いんだ?




そんなことを考えながら取り敢えずユハは、ローズの家を目指した。



辺りは真っ暗だったが、悪魔のユハにしてみればそれほどでもない。



人間になったとはいえ、それは見かけだけで、中身は魔力が無くなっただけで差程変わり無かった。




ローズの家まで100メートルくらいか・・・




一歩一歩踏み出すのに、どれだけの体力を奪われているだろう。



ユハは立ち止まってため息を吐き、ふとローズを見る。




思わず笑みがこぼれる。



明日には話せるだよな?


明日には俺のことを知ってくれるだろう。


明日には・・・・・君の笑顔が間近で見れるんだよな?




明日起きることを想像しながら、ユハはゆっくりと歩いていった。