死にたいと、どれだけ願っただろう・・・



誰かに殺してほしいと、何度願っただろう・・・



そんな時に舞い込んだユハの噂。



セドリックはユハが人間とうまくいっていることに嫉妬したのだ。



昔から、ユハとはライバルだった。



だから、ユハが殺されると認識させておいて本当は、ローズを殺すつもりだった。



だが、それも実は違う。



いや、もしそうなれば、少しは気が晴れたかもしれないが、セドリックが本当に望んでいたことは



「グレース・・・僕もそっちへ、連れていって・・・」



ただ、死にたかった。





自分では死ぬことが出来ない。



だが、禁薬は使いたくなかった。



誰かに殺してもらう?



誰に?



ほぼ、セドリックの力は魔界の第二級悪魔のなかでも一、二を争うものだった。



だが、ユハなら・・・・



そう考えたが、結局は禁薬を使われてしまった。



でも、これで、グレースのもとへ行ける。



『セドリック・・・』


「もう、君のいない世界にいたくないんだ・・・孤独はもうたくさんだ・・・」




暗くて


悲しくて


辛くて


淋しい世界・・・・・・・




悪魔だって恋をする。



そんなことは分かりきっていた。



でも、どうしても上手くいっている二人に嫉妬してしまった。




ユハ・・・・すまなかった────