「お前は、俺がどれだけお前を愛しているか、分かっていないんだ。だから・・・そんなことが言えるんだ!」


「い"・・・あ"ぁ・・・」



ユハは手に力を込めた。



「ユ、ハ・・・」



ローズは苦しみながら、最後の力を振り絞り、手を首元のユハの手に被せた。



ユハはハッとして少し力を緩めた。



「ユハ、あたしは・・・あなたを、愛してる・・・本当のあなたは、こんなに、冷たい・・・手はして、なかったよ。ユハ、お願い・・・元に戻って・・・・」



だが、ローズの訴えはまた、虚しく砕け散った。



「黙れ!!」



再び、ユハの腕に力が入る。



「俺は、魔界でいつも一人だった。何をしても、つまらない。満たされない思いばかりだった。だが、お前を見て、俺は変わった。愛を知った。俺はお前を愛してる。なのにお前は俺から逃げた。絶対に許さない。また俺を一人にしたお前を・・・・」



ユハはハッとして手を離した。



ドサッ



ローズは解放され、床に倒れた。



ユハは自分の手を見た。



水がついていた。





自分の涙だった。