・・・コレは、言ってもいいんだろうか?



クロードが困り果てる。



するとそこに



「そうだよ!」



高い可愛い声が聞こえた。




「あなたは?」



ゆるくかかったパーマと、釣り上がり気味の大きな瞳の美少女が、クロード同様漆黒の翼を羽ばたかせ、舞い降りてきた。




「あたしはアリス!よろしくね。ユハの恋人のローズ♪」



ローズの顔を興味津々に覗き込んでいるアリス。



そんなアリスにクロードは声をかけた。



「おい、腰抜かしてるぞ。・・・・しかも、言っていいのかよ」


「クロードって本当にバカだね。この姿を見て分からない方がおかしいよ!」



アリスが呆れて言った。




アリスは第二級悪魔なので、姿はほぼ人間と変わらない。



だが、第三級悪魔のクロードは人間よりは劣っている、つまり醜い姿なため、すぐに気付かれてしまうということだ。




「へいへい、俺はどうせバカですよ〜」



クロードはそういうと、見回りのためか分からないが、大空へ飛び立っていった。