クロードを引き連れ向かった先は、昔からある、人間界でいう図書館だ。



「おい、今度は何を調べるんだ?」



アリスは本をあさっている。



「さっきの続きだけど、そのプライドを傷つけられ、一番憎い相手は誰?」


「は?だから、ユハだろ?」


「違うよ!そのプライドを傷つけられる原因は?」




そこまで言うとクロードはハッとした。



「まさか、ローズ・・・・?」



アリスは神妙に頷いた。



「セドリックは魔界よりも人間の女に執着したという事実に腹を立てているんだと思うの」


「じゃぁ、ユハを殺すんじゃなく、ローズを殺す気なのか?」




"多分"と言いながら、アリスは必死にある本を探していた。





「あ、あった!!」


「何だよ、それ」



とても古い本だ。



【prohibit】と記されているその本には




「これには・・・昔、人間に恋した女性のことが書かれているの。あまり表ざたにはならなかったけど、ごく一部の人は知っているの。」


「ユハのような奴がいたんだな・・・」


「魔界でユハの前に人間に恋をしたのはこの人だけ。それに女性だよ?この人のことを調べてみようよ!」


「あぁ、何もしないよりはマシだな」




二人はこの女性のことを調べ始めた。