しかし、国王がそんな事を命じたのかは、今となっては確かめる術もない。 「……一杯食わされたね」 姐御は笑みを漏らしながら王子の耳元に囁く。 「王子も諦めな。 こいつも言い出したら聞かないんだからさ」 「……はぁ…」 亡き国王の命令ならば仕方あるまい…と、王子はそれ以上は何も言わなかった。