あの暑い 夏の記憶


ビールの缶をプシュッと豪快に開けた、葵ねぇと耕にぃ。


居間の隣部屋。

わたしは布団の上で仰向けになり目を閉じた。



明日。

葵ねぇにたくさん唐揚げとピーマンの肉詰めを作ってもらおう。


そして…日夏に会いに行ったら、謝ろう…!


日夏の…。


お気に入りの白いタオルと。

英語の文字がプリントされた青いTシャツを汚してしまったこと。


…謝ろう!!



それで…。


無視したこと。


…ごめんなさいって。


うん。

トマトも持って行こー!


日夏の好きなプリンはないけど…。

お風呂上がりに我慢して取って置いたアイスも持って…。



……。


もう、あんな悲しい思いはしたくないよ。



本当に。…もう日夏に会えないって思ったんだよ?




日夏…ごめんね…。


ごめんねー…。


……ごめん…ね…。




葵ねぇと耕にぃの幸せそうな笑い声が遠くで聞こえた。