あの暑い 夏の記憶


日夏は意識が戻ったみたいで、すぐ起き上がってトマトを食べまくってたらしい。

耕にぃが呆れた表情で話てくれた。



耕にぃも混じり、小さな食卓テーブルを囲んでご飯を食べる。

わたしの記憶では…、こうして3人での食事は初めてだと思う。


「ねぇー?耕にぃ、美味しい?」


「…うん、上手い!」

箸を挙げてニコッとして、タコの唐揚げを口に入れた。


葵ねぇも、心なしかニコニコしていた。



端から見れば完全な親子みたいなんだろうなー。


わたしは…。

耕にぃがお父さんで。

葵ねぇがお母さんでも。

…いいなー。


わたしはそんなことを考えていると、すごく嬉しくなった。



「…さっきまであんなに泣いてたくせにー!」


「泣いてないもん!」


「だから、大丈夫だって言ったろ?」


みんな笑顔で、モゴモゴと口を動かした。



わたしの瞳に。

耕にぃと葵ねぇは、仲のいい本当の“夫婦”に映ったんだ。