あの暑い 夏の記憶


わかんないよー…。



「どうしよ。…麦茶しかない!ごめん!」


日夏の口を無理矢理、手で開かせ麦茶を少しずつ流し入れる。

置いてあった水筒の麦茶を、首に巻いてあったタオルに湿らせ、日夏の頭に被せ。

同じように日夏のタオルも麦茶浸けにし、首周りに緩く巻いた。

腋の下と足首周りにも麦茶をぶっかける。



こっ、…こんなんで。…いいのかな…。


耕にぃみたいにできないよっ!!



日夏のバカ!!


『心音はバカだな~』

いつもみたいに偉そうに言ってよっ!!



わたしが…。

日夏のこと無視したからっ…。


「ごっ…ごめんねっ。に、にち、か…。ック…日夏?ヒック…。あ、葵ね、ぇ、ック。…連れ、れ、て来るね…。ック…!!」

そう意識がない日夏に告げると、自然に流れ出ていた涙を擦り立ち上がる。


わたしは葵ねぇがいるはずの、とうきび畑まで猛ダッシュした。