後を追いかけて来た日夏は、わたしの隣にしゃがみ込み雑草を抜き出した。
「み、心音ちゃ~ん…?」
……。
「お、オレが悪かったって!」
……。
「心音の好きな耕にぃの悪口はもう言わないって?」
「…ごめんって!」
「心音~…」
蚊の泣くような声色で、日夏はわたしの腕を触る。
聞こえない振りを決め込んで、顔を覗かせる日夏を避けながら、雑草をむしり取る。
「何だよ…」
「そんな怒って…」
「な、何なんだよ…!」
「耕にぃがボサッとしてんのは事実じゃんよ」
葵ねぇも耕にぃも…。
お互い、信用し合ってるんだよ!
2人はお互い…、大好きなんだから!
だから…。葵ねぇが他の人に取られるなんて…!
…有り得ないんだから!
葵ねぇが…、あんな人を好きになるわけない!
日夏にはわからないよっ。
あの日、耕にぃが話して聞かせてくれた2人の過去…。
そこにいなかった日夏にはわかりもしないのに、なぜだか無性に腹が立ってしまった。



