あの暑い 夏の記憶


しばらくして、旭パパと耕にぃがひと休みしに来た。


耕にぃは美味しそうにアイスコーヒーを飲みながら、視線の先を怪訝そうに覗き込む。


「…耕にぃだったか~っ。何でわからんかったんだ~っ!だいだい耕にぃは自分んちで休めよな~。なんだよっ、ちくしょうっ…」

ものすごくオーバーに悔しがる日夏に耕にぃは不思議そうに見た。

「…ん?どうした?」


「耕にぃが葵ねぇに電話なんかかけなかったら…っ!」

そんな台詞を投げ付けられ、耕にぃはこめかみ辺りを指でかいた。


「…来ちゃまずかったか?」

それは、耕にぃが困った時にする仕草。


「さては…!オレの気持ち知っててっ。耕にぃは邪魔するんだな!今日から耕にぃはライバルだ!!会っても話かけんなよ!」


「…は?」

日夏の意味不明な台詞は、更に耕にぃを悩ませた。


「耕にぃ…。ケーキ!もう1つ食べれるって喜んでたの…」

わたしは堪らず、耕にぃの耳にコソッと囁いた。


「なるほどね。…やっぱ若いなー、日夏は」

大人たちは一斉に手を鳴らしながら大笑いした。