あの暑い 夏の記憶


そんな日夏の図々しい態度を、笑い飛ばし準くんは差し出す。

「みんなで食べて下さい」



日夏はワクワク胸を躍らせ、いつになく慎重に箱をソーッと開けた。


「…やった~!ケーキだ~!!」

旭と日夏はやった、やった、と、飛び跳ね続けた。


箱には白いクリームにイチゴが乗った、ショートケーキが10個、詰め込まれている。


ケーキは好きだけど…。

…いいなぁー、旭…。


かわいー…、あのリボン。


わたしはケーキよりも。旭の頭にかわいく乗った帽子から、目が離せないでいた。



「コラ!2人ともうるさいよ!」

葵ねぇはわたしの気持ちを察したかの様に、日夏と旭を制止させた。


日夏たちがいつまでも騒いでいたから。

「ご飯食べちゃいなさーい!」

と、葵ねぇはおもむろに動き出す。


冷たいオレンジジュースを人数分コップに注ぎ込み、みんなのお弁当をテーブルに並べた。