あの暑い 夏の記憶


蝉の鳴き声が響く中、先に沈黙を切り捨てたのは。

「よろしくお願いします!仲良くしてね?高校1年の15歳だから、みんなとは割と年が近いし、みんなとたくさん働いてたくさん遊びたいな!」

と、準くんはわたしたちに頭を下げた。


年が近いと言うけど、11歳と15歳。わたしたちよりもずっと大人だ。


そんな準くんと目が合って、わたしは思わずニコッとした。


「俺は27歳の独身。色んなとこ行ったし、何でも知ってるから。みんな、お兄ちゃんだと思ってくれればいいよ。色々教えてあげるよ。よろしくね!」

わたしと日夏の頭を撫で、直行さんも白い歯を見せながら挨拶した。


「…よろしく」

とても不満そうに日夏は答えた。


「あーあ…」


「どうした旭?さっきから?」

葵ねぇは、旭の肩に手を置いた。


「だって去年は女の人だったもん…。町まで連れてってくれたりさ。お化粧とかしてくれたり…、ビーズでかわいいアクセサリー作ってくれたしさ。かわいい髪型にしてくれたし…」

そこまで言うと、ふてってそっぽを向く。