あの暑い 夏の記憶


小屋には、葵ねぇと見たことのない男の人が2人。

楽しそうにお茶を啜りながら話しをしていた。


「あ、心音ー。日夏!おかえり!こっち来な」

ニシシッと不気味な笑み浮かべる。


「今日から旭んちに働きに来た2人だよ。こっちが準(ジュン)くん、農業高校の1年生。んでこちらが直行(ナオユキ)くん、日本中あちこちの農家やファームをお手伝いしてるんだって」

と、わたしたちに満面の笑顔を降り注ぐ。


「よろしく…」

わたしたちは不信そうに、その2人を観察した。


「うちに来たのは、今年は2人だけかー…」

浮かないトーンで、旭はまた肩を落とした。


「何だよ!女じゃね~のかよっ!」


不思議そうに旭を見つめていた葵ねぇは、日夏に鋭い目線を放つ。

「何?不満なの?」


「い、いや…。全然っ…」

明らかに動揺しまくりの日夏。


「…」

ジーッとその2人を見ていたわたしにも。


「何さ?」

葵ねぇはおっかない低い声を出した。


「な、んでもないですっ…!」

そう答え、また2人に視線を戻す。